特集 これからの教育、これからのチャレンジ

小学生の学習は紙だけで十分か? こたえは「いいえ」

地上波デジタル放送やインターネットの普及はもちろん、スマートフォンやパッド型デジタルメディアの拡大が広まる中、教育の現場でもデジタル教材の導入が進みつつあります。
この最新の技術を駆使したデジタルツールをどう活用していくか?
最新のものなら、それ「だけ」でいいのか?

このサイトでは、子どもたちの力を伸ばし、可能性を広げる学び方について、各分野の専門家のお話をご紹介していきます。

第1回 脳科学の研究者が語る

『音声』『デジタル』『五感』を使った 学びで伸びるやる気と学力

問題がわからないときに「声に出して読みなさい」と言われた経験や、お子さまに「声に出して読んでごらん」とアドバイスしたことがあるのではないでしょうか。ある情報を『音声』でとることは、実は脳科学的にみてもたいへん有効であることがわかってきました。その理由をご紹介します。

小泉英明先生

株式会社日立製作所フェロー。
元独立行政法人科学技術振興機構
社会技術研究開発センター
「脳科学と教育」プログラム研究統括。
著書に、「脳の科学史」(角川SSC新書)、
「童の心で―歌舞伎と脳科学」(工作舎)
など多数。

なぜ「音声情報」は効果的か?

「目」よりも「耳」からの情報は処理が速い

目で見た文字情報は、そのままでは処理されず、あるステップをふんで、文字として読み取ります。一方、音声情報は直接的に音声情報を聞き取ることができます。また「音声」は言葉や文章の意味を聞いた順序どおりに理解していくので、処理が速く、素早く理解できる特徴があります。さらに、「目」からの文字情報だけだと注意力が続きませんが、耳からの刺激があることで集中して取り組めるため、音声を使った学習は非常に効果的であると言えます。つまり、「言葉や文章」は視覚的にとらえるよりも、耳から聞いたほうが情報処理が速いという特徴があります。

五感を使って、集中力が長続き

「目」からの文字情報だけだと、集中して脳のある特定の部分を中心に集中的に使うことになり、注意力が続かず、途中で「飽き」が出てしまいます。このとき、文字情報だけでなく、「五感」を総動員して活動することは、子どもにとってはいろいろな刺激となるため飽きずに長時間集中して取り組むことができます。「五感」を使ったものとしては、音声など聴覚情報に限らず実際に体験した「手ごたえ」などもふくまれます。このような五感を使った学びは、学習の「敵」とも言える飽き防止だけでなく、幼児期の脳の発達でも非常に重要であることがわかってきています。

デジタル教材のよさ・可能性

子どもたちは好奇心旺盛です。目新しいものに出合ったとき、「ちょっと使ってみたい」「おもしろそうだな」と思って気軽に使えることは子どもたちのやる気や興味・関心を引き出すうえでもたいへん重要です。高度な技術を使った新しいデジタル教材が、毎日の学習で手軽に使えることは子どもたちのやる気アップだけでなく、科学技術への興味関心にもつながります。
 
学校でも社会に出てからも、いちばん重要なのは「自学自習」の力。教えられた答えをただはき出すのではなく、自分で考えて答えを見つけ出す力を身につけるには、小学生のうちから「自分で考えて最後までやりきる経験」がとても重要です。「書いて考える」学習に加え、五感を使った学習で、学ぶ力ややる気をどんどん伸ばしていけるよう、子どもたちの家庭での学びを応援しています。

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